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2024.10.04【特集|新大関・大の里】相撲の街が育んだ強さの秘密に迫る-凱旋に市民ら5000人超が出迎え【新潟・糸魚川市】

【特集|新大関・大の里】相撲の街が育んだ強さの秘密に迫る-凱旋に市民ら5000人超が出迎え【新潟・糸魚川市】
〝唯一無二〟口上の裏話とは
昭和以降、最速で大関に昇進した大の里。地元が生んだスターの凱旋に、市民らが盛大な拍手を送りました。

■大関・大の里
「こんなに能生駅が人だかりになるのは、6年間能生に住んでいたが初めて(笑)。来場所以降も、応援よろしくお願いします。」

石川県出身の大の里、中学1年の時に相撲留学で糸魚川市を訪れ、高校卒業までの6年間を過ごしました。

■市民
「彼を中学時代から応援している。その頃は、まだ小さかったけど、高校1年か2年ころからグワーと大きくなった。」
「(本名の)中村くんの頃からのファンです。かわいい(笑)」
「やっぱり大関になると違いますね。立派になられて、唯一無二の大関さんで頑張ってください。」

■大関・大の里
「謹んで申し上げます。大関の地位を汚さぬよう、唯一無二の力士を目指し相撲道に精進します。」
「元々、父親が〝唯一無二〟になってくれと言っていて、父親の思いを込めてこれだと思ったんで。」

〝唯一無二〟…父親の思いを背負った口上には、実は裏話があります。
マリンドリーム能生で開かれたトークショーで明かされました。

■大関・大の里
「自分の優勝が(千秋楽前の)土曜日に決まったので、心にも余裕ができて。高校時代の顧問だった村山先生に相談して、まだその時は大関昇進は決まっていなかったが、土曜日の時点で口上を考えて(顧問の村山先生から)〝唯一無二〟を使ってくれと言われた。」

初土俵から7場所目という史上最速優勝を果たした5月場所、さらに9月場所でも優勝し、昭和以降最速となる初土俵から9場所で大関に昇進しました。その活躍は、既に〝唯一無二〟。


強さの礎を築いた、海洋高校相撲部の練習場を訪ねました。
■海洋高校相撲部 田海哲也総監督
「苦しかったら休みなさい、水分を取りなさい。でも、しっかりやりましょう。」

海洋高校相撲部・総監督、田海哲也さん。2009年に指導者になると、これまでに大の里をはじめ、5人の関取を輩出する名門校へと育て上げました。

■海洋高校相撲部 田海哲也総監督
「やはり中学・高校の一環した教育。それでかなり強豪校に近づくことができた。」

高校生に力強く体をぶつけているのは、中学生です。海洋高校の練習場では、能生中学校の生徒なども稽古に励んでいます。大の里も能生中学校に通いながら、海洋高校で練習を積みました。6年間の一環指導が、強い力士の育成に繋がっています。さらに…

■海洋高校相撲部 田海哲也総監督
「中1から高3まで段階指導をしている。特に中学生は、成長の差とか学年の差は極めて顕著で、個々に合わせて段階指導は特に中学生は必要だと思います。みんな考え、取り組み、体力、メンタル、全員違う。だからそこを見抜いて、その子に合った指導をしなくてはいけない。」

一人一人に寄り添う指導は、個性を見抜く指導者の目が問われると言います。

■海洋高校相撲部 田海哲也総監督
「いかにその子に自分の時間を削っても、その子のために時間を費やせるかが実は勝負で。高校生と私は一緒に暮らしている。」
■部員
「合掌、いただきます。」

田海さんは、かつて自身が経営していた旅館を使い、部員たちと共同生活を送っています。それが、一人一人の個性を見抜くことにつながっているのです。
大の里も6年間、寮で生活しました。当時の思い出を聞かれると…

■大関・大の里
「ぼくたちはすごく厳しい環境で育ってきて、携帯もゲームも禁止な生活をしていて、唯一の楽しみは学校だったので。中学・高校は友達にも恵まれすごく楽しかった。」

寮では体作りに欠かせない、食事もトレーニングの一環です。

■海洋高校相撲部 田海哲也総監督
「体重+スピード=相撲力という理屈で、基本的には食事も稽古の一つ。」
■部員
「(Q.ご飯の量ものすごいですね?)いつもこれです。」
「(Q.全部食べられます?)はい、これにおかわりします。」

料理は、田海さんの妻で寮母の恵津子さんが担当します。米の消費量は、なんとひと月に300kgほど。大量の食材は、地域からの差し入れで賄われています。

■海洋高校相撲部 田海哲也総監督
「地域からの差し入れは、プロの相撲部屋ぐらいに日々、魚や野菜やお米が届いて、地域と密着して取り組んでいるのが実を結んできた。」

海洋高校で相撲に励む若い力士たちは、地域の力で育てられています。
大の里の凱旋を出迎えた地元の住民たちは、ただのファンではなく、育ての親でもあるのです。

■大関・大の里
「今日、糸魚川に来てリフレッシュできたので、九州場所にむけて頑張りたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします。」

■海洋高校相撲部 田海哲也総監督
「大谷翔平もみんなが期待している中でホームランを打つ。大の里も、みんながここ一番勝ってほしい!優勝してほしい!という期待に応えるスーパースターになってほしい。」
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