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2024.08.29【特集】18トリソミー症候群と向き合う家族の絆:写真展で伝える奇跡の瞬間【新潟】

【特集】18トリソミー症候群と向き合う家族の絆:写真展で伝える奇跡の瞬間【新潟】
写真展に参加した理由とは
染色体異常によって発達の遅れなどが出る〝18トリソミー症候群〟という病気があります。この病気と向き合う子どもたちの写真展が、31日から新潟市で開催されます。写真を通して伝えたい思いとは?参加する家族を取材しました。

1冊の本、タイトルは『18トリソミーの子どもたち、出会えた奇跡をありがとう』。18トリソミーの子どもたちの写真。かけがえのない家族との大切な瞬間が、メッセージと共に掲載されています。

この本の元になっているのが、全国各地で開かれている写真展。新潟でも初めて開催することが決まりました。企画したのは、新潟市に住む小林祐子さん。次女の虹子(ななこ)ちゃんは、生まれる2カ月ほど前に18トリソミーと診断を受けました。
■小林祐子さん
「妊娠後期の初めの頃に個人の病院だったが、羊水が多い、赤ちゃんが小さい。もしかしてという思いで大学病院のほうに行った。」

18トリソミーは、通常2本ずつある染色体の18番目が3本あり、合併症や成長・発達の遅れなどが見られる病気です。
■新潟大学医歯学総合病院 総合周産期母子医療センター 小林玲医師
「大きいものは心臓の合併症、あとは消化管、腸の合併症。あとはそういうもの以外に無呼吸、ストレスとかで呼吸をふっととめてしまう、それが発作的におこることが組み合わさり起きることが多い。」

生後1カ月の生存率は、50%から80%、生後1年で10%から25%で根本的な治療はないと言います。
■新潟大学医歯学総合病院 総合周産期母子医療センター 小林玲医師
「例えば呼吸のサポート、うまく飲めないお子さんは、口や鼻から管を入れて母乳ミルクを入れてあげる。そういうのを含めて、その子に応じて色々なタイプのサポートを組み合わせてしていることが多い。」

口から食べることが難しいため、胃にチューブを挿入し、ミルクなどの栄養を流しています。夫の浩さんと交代しながら24時間付き添っています。
2021年7月に生まれた虹子ちゃん。体重は1738g。出産後、すぐにNICU・新生児集中治療室に入りました。
■小林祐子さん
「出産前までこの子の顔を見れればいいなというそんな思いだったので、生まれて泣いた。生きている。その次は明日また会えるかな、毎日、明日、明日の積み重ねの感じ。」

しかし、生後5カ月のときに容態が悪化し、心臓の手術を受けることに・・・手術は成功。1歳の誕生日目前に退院しました。そして、7月に3歳の誕生日を迎えました。
■小林浩さん
「半年後に危なくなって心臓の手術を受けてうまくいって3歳までこれたので、あのときと比べたら考えられない、今一緒に暮らせてよかった。家族の中の光、太陽という存在。」

全国各地で開かれている、18トリソミーの子どもたちの写真展。小林さんは、新潟で開催することでこの病気を多くの人に知ってもらいたいと考えています。
■小林祐子さん
「妊婦さんで辛いというか苦しい思いをしている人がけっこういる。こういう子がいて、周りにもいるんだよと知ってもらえると、少しは前向きになってくれるかなと思ったので。」


長岡市に住む平野聡史さん・妻の桂子さん。3女の笑満(えま)ちゃんは、2022年7月に1422gで誕生。18トリソミーと診断されたのは、生まれた後でした。
■平野桂子さん
「耳が小さい、顎が小さい、色々と言われた。見た中で18トリソミーは短命と書いてあったので、これはないとポジティブに考えていたが、言われたのは18トリソミーでその時はすごく絶望的だった。」

笑満ちゃんは、2カ月ほどNICUに入ったあと退院。桂子さんと夫・聡史(さとし)さんは、長期間入院させるのではなく、自宅で一緒に過ごすことを選びました。
■平野桂子さん
「すごくお風呂が好きで、写真もお風呂の写真選んでいい顔していて、お風呂のときはわりといつもニコニコして。」

退院から2カ月が過ぎた11月14日、その日は突然訪れました。
■平野桂子さん
「亡くなったのは朝だったが、何の前触れもなく起きたら息していないと思って、でもそんなはずはないと救急車呼んだ。」

家族全員で記念写真も撮りました。新潟市内の温泉に家族全員で旅行にも行きました。
■平野聡史さん
「1番小さく生まれて小さい存在だけど、やっぱり特別な存在、笑満ちゃんは・・。これからもずっと自分の大事な子と思う。」

写真展に参加したのには、ある理由がありました。
■平野桂子さん
「色々な人に見てもらいたいし、全国回れるということで、新潟県から出たこともなかったしこれから色々な県を回れたらいいなと思い写真展への参加を決めました。」


写真展の会場は、新潟市中央区にあるいくとぴあ食花。会場内には、全国から届いた約300人の写真をメッセージと共に展示する予定です。
■小林祐子さん
「色々な人に見に来て18トリソミーの子はこういう感じと知ってもらえれたらうれしいなと思う。」
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