同居する90代の母親の遺体を自宅に放置した罪に問われた男の裁判で、新潟地裁は懲役10ヶ月の有罪判決を言い渡しました。

判決によりますと、新潟市秋葉区の無職・小林弘明被告(66)は、6月、同居していた母親・ハルノさん(90代)が死亡していることを知りながら、自宅1階の寝室に放置した死体遺棄の罪に問われています。これまでの公判で、小林被告は起訴内容を認めていて、ギャンブル依存症のため葬儀代などを捻出できず、遺体を隠し続けてきたことが明らかになっていました。

判決公判で新潟地裁の石黒瑠璃裁判官は、被告が仮釈放中で法律上実刑を選択するしかないとした上で、「強い犯意がうかがわれ、死後も母親の年金を受け取っていたことは看過できない」などと指摘。一方、犯行の一因となったギャンブルをやめると決意していることなどから「酌むべき事情も考慮する」として、懲役10ヶ月を言い渡しました。弁護人は、控訴しない方針です。