新潟市秋葉区で、同居する90代の母親の遺体を自宅に放置した罪に問われている男の初公判が開かれ、検察は男に懲役1年2カ月を求刑しました。

起訴状などによりますと、新潟市秋葉区の無職・小林弘明被告(66)は、同居していた母親のハルノさん(90代)が6月初めごろに死亡しているのを知りながら、1階の寝室に放置した死体遺棄の罪に問われています。

小林被告は、20日の初公判で起訴内容を認め、裁判の中で葬儀代などを捻出できないことから遺体を放置したことが明らかになりました。検察は、小林被告がギャンブル依存症になっていたことを指摘。死後に振り込まれたハルノさんの年金も、生活費やボートレース代に充てていて「身勝手な動機に酌量の余地は一切ない」として懲役1年2カ月を求刑しました。

一方、弁護側は「特別不当な動機はなく、本人も強く後悔の念を抱いている」などとして情状酌量を求めました。
裁判は即日結審し、判決は9月4日に言い渡されます。